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イルカの笑顔とは「水と共につながる、いのち」を伝えない京都水族館
2012年3月14日
京都の街に水族館!?
建設反対の声が多く聞かれる中、ついに京都水族館がOPENしてしまった。
●9割が反対 京都水族館計画●
●京都市民の意見調査:水族館建設の是非を問う街頭アンケート●
●「京都水族館」グランドオープン−1000人超が行列、10分繰り上げ開館●
京都水族館のコンセプト
「水と共につながる、いのち」
何が言いたいのかさっぱり解らないので今日3/15直接見に行ってきた。
入場チケットは2000円。高すぎる設定にビックリ。
ローソンで前売り1900円で売ってるのでGETしてから向かう。

OPEN2日目。やはり凄い行列。
でもこの列は入場券を買って入る人達の列だった。
前売り持ってた私は別ラインからソッコー入れてラッキー。

イルカパフォーマンスの案内板。
結局イルカを利用して儲けたい感が伝わる。

まずは「京の川ゾーン」おおさんしょううおの展示コーナーから始まる。
この子供達はこれを見て何を感じたのだろう。
私は小さい時から「可哀想」という感情が大部分を占めていた。

「かいじゅうゾーン」
〜ごろんと横たわる姿が愛くるしい海獣たちの楽園〜だそう。

こんな不自然な場所で、人間の強烈な視線を浴び続け、どこが楽園なんだろうか。

〜ごろんと横たわる姿が苦しみを訴える海獣たちの監禁部屋〜
この子ほんとしんどそうやったな。。

「ペンギンゾーン」
自然に生きる彼らの生き生きとした姿を伝えながら、

狭い水槽に閉じ込める。

来場者からは「可愛い〜♪」の声しか聞こえてこない。

どうして「可哀想」という声が聞かれないのか不思議。

15:30。イルカ達のいるイルカスタジアムへ向かう。
こんな狭いプールに一生閉じ込められてしまうのか、、

前回イルカショーを見たのは数年前。
人間に操られ芸をする彼らの悲しい姿に涙が出た。
それでも彼らは笑う時もあるだろうと思っていた。
その時私はまだこの日本でイルカを文化という事にしておいて惨殺されている事、
どうやって水族館にやってくるのかを知らなかった。

イルカの生態について説明を交えながらパフォーマンスが始まる。

「イルカは魚ではありません。私達の仲間です。」
良くそんな事が言えるもんだ、、
彼らがどれだけ深い苦しみ悲しみを背負っているのか知らなかったら、
説明ひとつひとつにもこんなに敏感にはならなかっただろう。
彼らがどこからやってきたのかは教えない。

イルカがまるで笑っているかのように洗脳する。

私はイルカのプールに居たスタッフに聞いた。
「このイルカ達はどこから来たんですか?」
「家族を惨殺されて無理やり連れてこられた子達ですか?」
私が聞いたスタッフは運営側で詳しい事は解らないとの事。
無線連絡が飛び交う。
ようやく回答が来た。
「このイルカ達は静岡の水族館から来たそうです。」
私はもうそれ以上聞かなかった。
真実はひとつ。
彼らは泣いている。
京都水族館に行って解った事。
「水と共につながる、いのち」の事を何一つ伝えない営利目的の単なる娯楽施設であるということ。
「京都水族館建設に反対するイルカフォーラム」
イルカ専門家リチャード・オバリー氏の講演より一部転載
イルカはどんな動物か
イルカは「エコーロケーション」といって、超音波を出し、それがものにあたってはね返ってくるのを映像としてとらえることで、そのものの場所や、その材質までも見分けることができます。音によって仲間とのコミュニケションもしています。つまりイルカにとって、音は生活に欠かせないものです。人間よりもはるかに長い間そういう生活を続け、脳の容積も人間を超えています。
イルカを水族館で飼うことの問題点
イルカを水族館に囲うことは、イルカから2つのことを奪うことになります。一つは、音の世界を奪うこと、もう一つは、家族を奪うことです。
水族館のコンクリートの水槽では、イルカは超音波を発してエコーロケーションを行なうことができなくなります。視覚だけでなく、音に頼って生活するイルカにとって、これは大変なストレスです。いっぽう、イルカは群れで社会生活を営む、極めて社会性の強い海洋哺乳類です。イルカを群れから引き離して水槽に入れることは、そのイルカから家族を奪うことであり、これはイルカに想像を絶するストレスを与えます。水槽に入れられたイルカは退屈のあまり死ぬこともあります。また、イルカの呼吸は、人間と違って意識的に行なうものであるため、イルカが自ら息をしないことを選んで死ぬこともあります。ストレスのため、水族館施設に入れられたイルカの寿命は、野生のものに比べてかなり低いものです。
(編集部注:野生のイルカは36年くらい生きますが、水族館では7年くらいしか生きないといわれています。死因はストレスによる免疫不全が多いとされています。また、アメリカの海洋哺乳類学者ナオミ・ローズ博士は「イルカはストレスや恐怖、強い困惑によって、“もう生きるのをやめよう”と自分で決めることができる」と述べ、イルカが自殺するという説を肯定しています。オバリー氏の腕の中で死んだキャシーという名のイルカについて、オバリー氏は自殺したのだと語っています。)
水族館は教育施設ではない
水族館は教育施設だといわれ、正当化されています。しかし、これは大嘘(うそ)です。わたしは、1960年代に世界的にヒットしたテレビ番組「わんぱくフリッパー」のイルカ調教師としてイルカの捕獲から調教まで行なっていたので、はっきりそう言うことができます。わたしは 世界でも有数の高額所得者でしたが、嘘をつく専門家にはなりたくないと思い、イルカの調教師の職を辞し、水族館との縁を切りました。
日本にはイルカを展示する水族館等のイルカ施設が約50館ありますが、これはヨーロッパの水族館の合計数よりも多いものです。日本では、「子どもたちの教育」のためとして、水族館でイルカショーを行なっています。イルカの追い込み猟を行なっている和歌山県太地町にも「太地町立くじらの博物館」という水族館があり、ショーを行なっています。しかし、イルカを保護しようと立ち上がる人はいません。イルカを選別して水族館に運ぶ水族館の職員が、残酷なイルカ殺しをしているイルカの追い込み猟を手伝っているのが現状です。静岡県伊東市の富戸でも、水族館の職員が追い込み猟でイルカの選別をしていますが、その過程でイルカがぶつかり合って血を流し、1時間で海が真っ赤になります。このように水族館の職員でさえ野生動物の保護について理解していないのに、どうして水族館を訪れた子どもたちを教育できるというのでしょうか。このことからも、水族館が環境教育には役立たないということが明らかです。
イルカを野生に復帰させる活動をスライドで紹介
グアテマラ、ニカラグア、ハイチ、ブラジルなど、オバリー氏は様々な国で、捕獲されたイルカを野生に戻す活動をしてきました。各国で、政府の力や一般の人々の協力を得て、イルカを野生に復帰させる方法がスライドを使って紹介されました。イルカを野生に戻した国は、もうイルカを囲わないことを決めているということです。以下にオバリー氏の話の概要をまとめて紹介します。
イルカを野生に戻す過程は大体同じで、まず、水槽内の衰弱しているイルカに、薬と水を入れた魚を与えて元気を取り戻させ、つぎに、そのイルカが捕らえられた自然の海に囲いを作って、水槽から海の囲いに移します。このとき、イルカの胃や歯を調べ、病気がないかを確認します。そして、海の囲いの中でイルカが自分で魚を追って食べるようにさせます。このときオバリー氏がすることは、海中に魚をなげてやることくらいです。そこに魚が多くいれば、何もしないで、リハビリを自然の海に任せるそうです。
イルカは人間に訓練されて水族館で芸をするようになりますが、その訓練によって、心的にも身体的にも異常をきたし、自然の海に戻したときには、すでに自然の海では生きられなくなっています。ですから、さらに訓練してイルカを野生に戻すことはできません。訓練されたものをはずしてやる、つまり、訓練されたものを取り除いて野生に戻してやることが必要です。自然の海のリズムや潮の流れを感じることで、イルカは健康や野生の生活を取り戻していくそうです。オバリー氏がブラジルでイルカを野生に戻したときには、野生のペンギンがイルカに投げてやった魚を捕ろうとしてイルカと競争したそうです。こうした競争は野生で起こる自然なことで、このことが、イルカのリハビリの助けになったそうです。
自然の海の力がイルカを健康にしたら、周りを取り囲んでいたフェンスを開けてやるそうです。イルカを放すときには、後で追跡調査ができるように背びれに印をつけます。印が見つかれば、そのイルカが無事に生きていることがわかるからです。健康になったイルカが海に出ていくのを選べば、そうさせます。イルカを自由にするということは、イルカ自身に自分がどうしたいかを選んで、自分で決めさせることだからです。それが自由というものです。もしイルカが囲いに留まることを選んだら、そうさせるそうです。ブラジルで囲われていたイルカはフリッパーと名付けられていたイルカでしたが、自由になることを選んで海へ戻り、数年後にも生きているのが確認されたそうです。
囲われたイルカが受けるストレスとイルカへの待遇
水槽に入れられたイルカが、ひどい待遇をうけ、過度のストレスを受けていることをオバリー氏は次のように説明しています。
この会場(最大100名収容)は、和歌山県の太地町にある「太地町立くじらの博物館」の水槽より大きいです。この部屋に6人だけ残って、他の人は出て行っていただきます。そして、この部屋に残った人に、「食べものを運んでくるし、医療も受けられるようにするから、一生この中に居なければならない」といったら、どうでしょう。この人たちはストレスを感じないでしょうか?
コンクリートの水槽に入れられたイルカは隠れるところも全くなく、ひどい環境です。京都市動物園で展示されているヘビでさえ、展示室の中には、登ることができる木があり、体を隠す岩が置かれています。水族館のイルカよりもよほど良い待遇がされているといえます……何もない水槽に入れられたイルカは退屈して、退屈のあまり死んでしまうこともあるのです。
京都市にお願いしたいこと
水族館へ行った人は、イルカの名前は何ですか?とか、どんなものを食べますか?とか、どんな芸をしますかと質問します。しかし、このイルカはどこからどうやって水族館に運ばれてきたのですか?とは、聞きません。自然の海で、捕らえられ、強制的に家族から引き離されてイルカは水族館に連れてこられるのです。
今、これから皆さんに見ていただくDVDには、イルカがどんなに暴力的な方法で捕獲されるかが映されています。こうして入れられた水槽の中では、イルカにかかるストレスが大きく、イルカの寿命は短くなります。これは水族館で生まれたイルカについても同じです。わたしは、こうした情報が人々に伝わるまで、京都に水族館を建設することを延期してほしいと思っています。
わたしはこの4年間、“The Cove”(入り江)というドキュメンタリー映画の制作にかかわってきました。わたしの予測では、この映画は来年アカデミー賞をとることになると思います。この映画は今年サンダンス映画祭で観客賞を受けました。この映画には、イルカの追い込み猟をしている和歌山県太地町の映像が含まれています。この映画は、決して日本人を悪く描いたり、日本人を責めたりしていませんが、太地のほんの一握りのイルカ猟をしている漁師の話が出てきます。太地町は、この一握りの人々によって世界的に評判を落としています。この映画が上映されたら、太地にとっては大変不名誉なことになります。
もし京都に水族館が作られることになったら、自然を尊重しているという京都の肯定的なイメージが覆されます。そして、太地のイメージが京都に重なってくることになります。しかし、もし京都が水族館建設にNOと言えば、京都は世界に向かって、力強い肯定的なメッセージを発信することになります。
では、DVDを上映することにします■
〜転載終了〜
●拡散★極小タンクに囲われの身となっているイルカ2頭の救助にご協力下さい。太地町 【署名あり】●
●3年間ずっと、小さい水槽に浮かんでいるイルカ 外のプールへ移動●
●人気のイルカがジャンプ失敗で死ぬ 名古屋港水族館●
●イルカ漁解禁に世界中から抗議の声●





京都の街に水族館!?
建設反対の声が多く聞かれる中、ついに京都水族館がOPENしてしまった。
●9割が反対 京都水族館計画●
●京都市民の意見調査:水族館建設の是非を問う街頭アンケート●
●「京都水族館」グランドオープン−1000人超が行列、10分繰り上げ開館●
京都水族館のコンセプト
「水と共につながる、いのち」
何が言いたいのかさっぱり解らないので今日3/15直接見に行ってきた。
入場チケットは2000円。高すぎる設定にビックリ。
ローソンで前売り1900円で売ってるのでGETしてから向かう。

OPEN2日目。やはり凄い行列。
でもこの列は入場券を買って入る人達の列だった。
前売り持ってた私は別ラインからソッコー入れてラッキー。

イルカパフォーマンスの案内板。
結局イルカを利用して儲けたい感が伝わる。

まずは「京の川ゾーン」おおさんしょううおの展示コーナーから始まる。
この子供達はこれを見て何を感じたのだろう。
私は小さい時から「可哀想」という感情が大部分を占めていた。

「かいじゅうゾーン」
〜ごろんと横たわる姿が愛くるしい海獣たちの楽園〜だそう。

こんな不自然な場所で、人間の強烈な視線を浴び続け、どこが楽園なんだろうか。

〜ごろんと横たわる姿が苦しみを訴える海獣たちの監禁部屋〜
この子ほんとしんどそうやったな。。

「ペンギンゾーン」
自然に生きる彼らの生き生きとした姿を伝えながら、

狭い水槽に閉じ込める。

来場者からは「可愛い〜♪」の声しか聞こえてこない。

どうして「可哀想」という声が聞かれないのか不思議。

15:30。イルカ達のいるイルカスタジアムへ向かう。
こんな狭いプールに一生閉じ込められてしまうのか、、

前回イルカショーを見たのは数年前。
人間に操られ芸をする彼らの悲しい姿に涙が出た。
それでも彼らは笑う時もあるだろうと思っていた。
その時私はまだこの日本でイルカを文化という事にしておいて惨殺されている事、
どうやって水族館にやってくるのかを知らなかった。

イルカの生態について説明を交えながらパフォーマンスが始まる。

「イルカは魚ではありません。私達の仲間です。」
良くそんな事が言えるもんだ、、
彼らがどれだけ深い苦しみ悲しみを背負っているのか知らなかったら、
説明ひとつひとつにもこんなに敏感にはならなかっただろう。
彼らがどこからやってきたのかは教えない。

イルカがまるで笑っているかのように洗脳する。

私はイルカのプールに居たスタッフに聞いた。
「このイルカ達はどこから来たんですか?」
「家族を惨殺されて無理やり連れてこられた子達ですか?」
私が聞いたスタッフは運営側で詳しい事は解らないとの事。
無線連絡が飛び交う。
ようやく回答が来た。
「このイルカ達は静岡の水族館から来たそうです。」
私はもうそれ以上聞かなかった。
真実はひとつ。
彼らは泣いている。
京都水族館に行って解った事。
「水と共につながる、いのち」の事を何一つ伝えない営利目的の単なる娯楽施設であるということ。
「京都水族館建設に反対するイルカフォーラム」
イルカ専門家リチャード・オバリー氏の講演より一部転載
イルカはどんな動物か
イルカは「エコーロケーション」といって、超音波を出し、それがものにあたってはね返ってくるのを映像としてとらえることで、そのものの場所や、その材質までも見分けることができます。音によって仲間とのコミュニケションもしています。つまりイルカにとって、音は生活に欠かせないものです。人間よりもはるかに長い間そういう生活を続け、脳の容積も人間を超えています。
イルカを水族館で飼うことの問題点
イルカを水族館に囲うことは、イルカから2つのことを奪うことになります。一つは、音の世界を奪うこと、もう一つは、家族を奪うことです。
水族館のコンクリートの水槽では、イルカは超音波を発してエコーロケーションを行なうことができなくなります。視覚だけでなく、音に頼って生活するイルカにとって、これは大変なストレスです。いっぽう、イルカは群れで社会生活を営む、極めて社会性の強い海洋哺乳類です。イルカを群れから引き離して水槽に入れることは、そのイルカから家族を奪うことであり、これはイルカに想像を絶するストレスを与えます。水槽に入れられたイルカは退屈のあまり死ぬこともあります。また、イルカの呼吸は、人間と違って意識的に行なうものであるため、イルカが自ら息をしないことを選んで死ぬこともあります。ストレスのため、水族館施設に入れられたイルカの寿命は、野生のものに比べてかなり低いものです。
(編集部注:野生のイルカは36年くらい生きますが、水族館では7年くらいしか生きないといわれています。死因はストレスによる免疫不全が多いとされています。また、アメリカの海洋哺乳類学者ナオミ・ローズ博士は「イルカはストレスや恐怖、強い困惑によって、“もう生きるのをやめよう”と自分で決めることができる」と述べ、イルカが自殺するという説を肯定しています。オバリー氏の腕の中で死んだキャシーという名のイルカについて、オバリー氏は自殺したのだと語っています。)
水族館は教育施設ではない
水族館は教育施設だといわれ、正当化されています。しかし、これは大嘘(うそ)です。わたしは、1960年代に世界的にヒットしたテレビ番組「わんぱくフリッパー」のイルカ調教師としてイルカの捕獲から調教まで行なっていたので、はっきりそう言うことができます。わたしは 世界でも有数の高額所得者でしたが、嘘をつく専門家にはなりたくないと思い、イルカの調教師の職を辞し、水族館との縁を切りました。
日本にはイルカを展示する水族館等のイルカ施設が約50館ありますが、これはヨーロッパの水族館の合計数よりも多いものです。日本では、「子どもたちの教育」のためとして、水族館でイルカショーを行なっています。イルカの追い込み猟を行なっている和歌山県太地町にも「太地町立くじらの博物館」という水族館があり、ショーを行なっています。しかし、イルカを保護しようと立ち上がる人はいません。イルカを選別して水族館に運ぶ水族館の職員が、残酷なイルカ殺しをしているイルカの追い込み猟を手伝っているのが現状です。静岡県伊東市の富戸でも、水族館の職員が追い込み猟でイルカの選別をしていますが、その過程でイルカがぶつかり合って血を流し、1時間で海が真っ赤になります。このように水族館の職員でさえ野生動物の保護について理解していないのに、どうして水族館を訪れた子どもたちを教育できるというのでしょうか。このことからも、水族館が環境教育には役立たないということが明らかです。
イルカを野生に復帰させる活動をスライドで紹介
グアテマラ、ニカラグア、ハイチ、ブラジルなど、オバリー氏は様々な国で、捕獲されたイルカを野生に戻す活動をしてきました。各国で、政府の力や一般の人々の協力を得て、イルカを野生に復帰させる方法がスライドを使って紹介されました。イルカを野生に戻した国は、もうイルカを囲わないことを決めているということです。以下にオバリー氏の話の概要をまとめて紹介します。
イルカを野生に戻す過程は大体同じで、まず、水槽内の衰弱しているイルカに、薬と水を入れた魚を与えて元気を取り戻させ、つぎに、そのイルカが捕らえられた自然の海に囲いを作って、水槽から海の囲いに移します。このとき、イルカの胃や歯を調べ、病気がないかを確認します。そして、海の囲いの中でイルカが自分で魚を追って食べるようにさせます。このときオバリー氏がすることは、海中に魚をなげてやることくらいです。そこに魚が多くいれば、何もしないで、リハビリを自然の海に任せるそうです。
イルカは人間に訓練されて水族館で芸をするようになりますが、その訓練によって、心的にも身体的にも異常をきたし、自然の海に戻したときには、すでに自然の海では生きられなくなっています。ですから、さらに訓練してイルカを野生に戻すことはできません。訓練されたものをはずしてやる、つまり、訓練されたものを取り除いて野生に戻してやることが必要です。自然の海のリズムや潮の流れを感じることで、イルカは健康や野生の生活を取り戻していくそうです。オバリー氏がブラジルでイルカを野生に戻したときには、野生のペンギンがイルカに投げてやった魚を捕ろうとしてイルカと競争したそうです。こうした競争は野生で起こる自然なことで、このことが、イルカのリハビリの助けになったそうです。
自然の海の力がイルカを健康にしたら、周りを取り囲んでいたフェンスを開けてやるそうです。イルカを放すときには、後で追跡調査ができるように背びれに印をつけます。印が見つかれば、そのイルカが無事に生きていることがわかるからです。健康になったイルカが海に出ていくのを選べば、そうさせます。イルカを自由にするということは、イルカ自身に自分がどうしたいかを選んで、自分で決めさせることだからです。それが自由というものです。もしイルカが囲いに留まることを選んだら、そうさせるそうです。ブラジルで囲われていたイルカはフリッパーと名付けられていたイルカでしたが、自由になることを選んで海へ戻り、数年後にも生きているのが確認されたそうです。
囲われたイルカが受けるストレスとイルカへの待遇
水槽に入れられたイルカが、ひどい待遇をうけ、過度のストレスを受けていることをオバリー氏は次のように説明しています。
この会場(最大100名収容)は、和歌山県の太地町にある「太地町立くじらの博物館」の水槽より大きいです。この部屋に6人だけ残って、他の人は出て行っていただきます。そして、この部屋に残った人に、「食べものを運んでくるし、医療も受けられるようにするから、一生この中に居なければならない」といったら、どうでしょう。この人たちはストレスを感じないでしょうか?
コンクリートの水槽に入れられたイルカは隠れるところも全くなく、ひどい環境です。京都市動物園で展示されているヘビでさえ、展示室の中には、登ることができる木があり、体を隠す岩が置かれています。水族館のイルカよりもよほど良い待遇がされているといえます……何もない水槽に入れられたイルカは退屈して、退屈のあまり死んでしまうこともあるのです。
京都市にお願いしたいこと
水族館へ行った人は、イルカの名前は何ですか?とか、どんなものを食べますか?とか、どんな芸をしますかと質問します。しかし、このイルカはどこからどうやって水族館に運ばれてきたのですか?とは、聞きません。自然の海で、捕らえられ、強制的に家族から引き離されてイルカは水族館に連れてこられるのです。
今、これから皆さんに見ていただくDVDには、イルカがどんなに暴力的な方法で捕獲されるかが映されています。こうして入れられた水槽の中では、イルカにかかるストレスが大きく、イルカの寿命は短くなります。これは水族館で生まれたイルカについても同じです。わたしは、こうした情報が人々に伝わるまで、京都に水族館を建設することを延期してほしいと思っています。
わたしはこの4年間、“The Cove”(入り江)というドキュメンタリー映画の制作にかかわってきました。わたしの予測では、この映画は来年アカデミー賞をとることになると思います。この映画は今年サンダンス映画祭で観客賞を受けました。この映画には、イルカの追い込み猟をしている和歌山県太地町の映像が含まれています。この映画は、決して日本人を悪く描いたり、日本人を責めたりしていませんが、太地のほんの一握りのイルカ猟をしている漁師の話が出てきます。太地町は、この一握りの人々によって世界的に評判を落としています。この映画が上映されたら、太地にとっては大変不名誉なことになります。
もし京都に水族館が作られることになったら、自然を尊重しているという京都の肯定的なイメージが覆されます。そして、太地のイメージが京都に重なってくることになります。しかし、もし京都が水族館建設にNOと言えば、京都は世界に向かって、力強い肯定的なメッセージを発信することになります。
では、DVDを上映することにします■
〜転載終了〜
●拡散★極小タンクに囲われの身となっているイルカ2頭の救助にご協力下さい。太地町 【署名あり】●
●3年間ずっと、小さい水槽に浮かんでいるイルカ 外のプールへ移動●
●人気のイルカがジャンプ失敗で死ぬ 名古屋港水族館●
●イルカ漁解禁に世界中から抗議の声●





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