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福島第一原発周辺の犬たちのその後・・・
~新庄動物病院の掲示板 より以下転載です~
新庄動物病院の院長の今本成樹です。
今回からは、福島第一原発周辺の犬や猫たちの調査に入った方々から提供された写真を公開をいたします。
映像提供は、社団法人日本動物福祉協会栃木支部支部長の川崎支部長からのものです。文章も一部川崎支部長のものを使わせていただいております。共同で作り上げた報告であるとご認識ください。
常に自分の病院で、診療をしている身としては、こういう写真を含めてみるのもつらいのですが、現実を見てくださいと言いながら書いているので、私も目をそむけないで書きます。今の私にできることは、これなんです。
現地レスキューの話は、個人での限界を悟らされて、今は、組織VS組織の話し合いに移行しています。数日で結果が出てきます。それを待つように言われました。そこまでは、何件かのレスキューの様子を現場を少しでもご理解痛くために提供しようと思います。
それでは、一つ目の報告です。
飼い主のご家族からレスキューの依頼があった犬です。
16歳の老犬です。
老犬なのでもう絶望的ですが、伺っていただけたら幸いです。もし亡くなっておりましたら、なにか毛布でも掛けていただけますでしょうか? 以上
ご家族は、覚悟はしつつも一縷の望みをつないでいたと思います。
無言の間にさまざまな思いがあったと思います。
悲しいのと、後悔と、やりきれない思いと・・・
着の身着のままの避難で家財道具も何もかも置きっぱなし。
何もかもなくした被災者の皆さん。
家族に愛されていた16歳の老犬の末路。

老犬なのでもう絶望的ですが、伺っていただけたら幸いです。もし亡くなっておりましたら、なにか毛布でも掛けていただけますでしょうか? 以上
それで現地への調査に向かわれました。
その結果が、以下の写真です。
死亡・・・・・・・。
見た結果を報告したら、飼い主さんのご家族は長いこと無言だったそうです。
ご家族は、覚悟はしつつも一縷の望みをつないでいたと思います。
無言の間にさまざまな思いがあったと思います。
悲しいのと、後悔と、やりきれない思いと・・・
着の身着のままの避難で家財道具も何もかも置きっぱなし。
何もかもなくした被災者の皆さん。
家族に愛されていた16歳の老犬の末路。
16年の家族との思いで、幸せな日々を思い浮かべながら、最後に家の方を眺めて、帰ることない飼い主さんを探すようにして死んだようにしか私には思えません。
今日、私の病院では、先日愛犬を亡くされた飼い主さんが手紙を持ってきていただきました。そのような手紙を今まで何度もいただいていますけど、読むたびに本当に大切にされた子(犬)は、ご家族の人生そのものだと思うんです。その人生の一部の最初から最後までをすごくいい思い出にすることも、獣医師の仕事であると考えています。
だから、こういう死に方を見るのは、ものすごく悔しいです。ほとんどの獣医師がそういう気持ちであると私は考えています。
獣医師に悔しい思いをさせないために、我々に何かをする場所や権限をいただきたいです。
最後に、
「リキ」
この子の名前です。
「リキ」
~転載終了~
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